2027年アカデミー賞短編映画候補作:『Living With A Visionary』監督Stephen P. Neary
50年間連れ添ってきたジョンは、パーキンソン病の治療中に鮮明な幻覚を経験する妻ダイアナを介護している。Stephen P. Nearyの*Living With a Visionary*は、ある人には見えない世界をそばで受け止めながら生きる介護の日々を、手描きアニメーションにした15分のドキュメンタリー短編だ。本作は2026年1月22日、サンダンス映画祭で初公開された。 · 記憶と幻覚の間にある日
50年間連れ添ってきたジョンは、パーキンソン病の治療中に鮮明な幻覚を経験する妻ダイアナを介護している。Stephen P. Nearyの*Living With a Visionary*は、ある人には見えない世界をそばで受け止めながら生きる介護の日々を、手描きアニメーションにした15分のドキュメンタリー短編だ。本作は2026年1月22日、サンダンス映画祭で初公開された。
記憶と幻覚の間にある日常
映画は、詩人で教授でもあるJohn Matthiasの回想をもとにしている。ダイアナは薬の影響で美しくも見慣れない幻影を見ており、ジョンはその体験を完全には共有できないという事実に直面する。幻覚を単なる出来事として消費するのではなく、異なる知覚の中でも続いていく夫婦の日常と関係の変化を追う点が、本作の中心にある。
紙とベラムで作られた2つの現実
Nearyは紙と半透明のベラムを何層にも重ね、水彩クレヨンですべての場面を手描きアニメーションとして制作した。繊細で色彩豊かなドローイングはダイアナが経験するイメージの生命力を、ジョンのナレーションはそばで介護する者が感じる距離と喪失を同時に浮かび上がらせる。抽象的な病気の説明ではなく、視覚的な体験と声の対比を通して、2人の現実がずれていく感覚を生み出している。
別れを受け入れる最後の章
新型コロナウイルスのパンデミックによって2人が離れて暮らすことになると、ジョンはもはや1人で介護を担い続けることはできないと認めるようになる。映画は最後の通話で、ジョンがダイアナに初めて書いた詩を読む場面を通して、2人の時間を見つめる。James CromwellのナレーションとKatherine LaVictoireの参加、Cartunaの制作によって完成した本作は、2026年サンダンス短編アニメーション審査員賞を受賞し、その後The New York Times Op-Docsが公開権を獲得した。
出典: Cartoon Brew作品インタビュー · Sundance Film Festival紹介 · The New York Times Company発表